世界と日本の博物館、時々ごはん

博物館を巡りながら、おいしいごはんと旅の模様を綴っていましたが、途中でコロナ禍になり、ほぼ日本の博物館。

【ロシア】宇宙飛行士記念博物館Museum of Cosmonautics

ロシアのモスクワにある宇宙飛行士記念博物館です。

メトロのヴェー・デー・エヌ・ハー駅を降りてすぐです。モスクワ中心部からヴェー・デー・エヌ・ハー駅までは少し遠くて40~50分くらいでした。入館料は200P。

f:id:Pisanggoreng:20180722215819j:plain

素敵なオベリスクがお出迎えです。銅像は「宇宙旅行の父」ツィオルコフスキー。9歳の時に聴力を失い、ひとりで本を読み空想に没頭する少年時代だったそう。数学や物理学を独学で習得し、故郷で教師を続けながらロケットと宇宙飛行に関する新しい論理を次々と発表。そして1987年「ツィオルコフスキーの公式」を定式化。これはロケットの最終速度を、発射時の重量、燃焼後の重量、噴射ガスの速度という3つの変数を使って定量的に表したもので、この式によって人類は宇宙への交通手段を論理的に手に入れました。

実はツィオルコフスキーの前に先駆者がおり、その名はニコライ・キバリチッチ。皇帝アレクサンドル2世の暗殺事件に加担し逮捕され、その牢獄の中でロケットで平板を加速する方法について工夫しそのアイディアが獄中日記に記されています。キバリチッチはその後処刑されました。 

f:id:Pisanggoreng:20180722222925j:plain

館内は本当にいろいろな展示があって面白いです。歴史や宇宙船の模型、宇宙服、歴代宇宙飛行士の写真や船内での食糧など種類も量も充実しています。

地元の小学生も団体で来ていました。ロシアの友人によるとロシアの子供たちの将来の夢にはよく「宇宙飛行士」が挙がるそうです。また、多くの男性が食い入るように展示を見ていたのが印象的でした。やはり男心がくすぐられるのでしょうか。観光客も多く、少しだけ中国人の団体ツアーに混ざって解説を聞かせてもらいました(なぜか解説は英語)。やっぱり人に説明してもらうと理解度が違います。

 

f:id:Pisanggoreng:20180722224143j:plain

ガガーリンが初めて宇宙に行ったときの宇宙船(の模型)。中はとても狭く、身動きとれない…これで宇宙行くの大変だったろうな…

館内をじっくり見て2時間半くらいでした。普通に回るのには1時間もあれば十分かな。ロシアの20世紀の歴史に欠かせない宇宙開発の歴史とこれからを見ることができます。(2018.5)